« タラの芽拾い歩き | トップページ | 軽く林道を流す »

2010年4月11日 (日)

zippo開閉音の調整

zippoは生き物である。

ガスライターは、原因もわからず突然壊れることがあるが、zippoは違う。

点火するか否か…それは燃料とフリントがあるかどうかの、たったそれだけ。

さしずめ「水と食料」。どちらかが不足なら作動しない。

実に単純で、これさえ満たせばよほどのことがない限り点火する。

…な~んてカッコイイこと言ってみたが、まぁ実際そうだから。
加えてアメリカ製ならではの品質のばらつきが、良くも悪くも個体差を生み出しているのが特徴。
同じモデルでも、インサイドユニットやヒンジが緩かったり開閉音も違ったりで、正直手にするまで当たり外れがわからない。
それ故「当たり」のzippoは愛着もわくし、長く付き合っていきたいと大切にする。

とりわけ開閉音に関しては興味深いものがあり、私もいくつか購入して、どうやったらいい音が出るものかといろいろ試した。
火が点けばいいという人には、どうでもいいだろう。しかしこんな小物でも、音の追求一つでかなり「遊べる」し、面白いものだ。

zippoの音は、カムが板バネの力によってリッド内の(ヒンジと一体になっている)コの字型のパーツ(以下コの字)に当たる時のものだ。
新品のzippoは、コの字がリッドに密着した状態。正直このままではあまりいい音がしない。
そこでペンチなどを使って、コの字を持ち上げてリッドから少し離してやるわけだが、確かに音質は向上する。しかしどんなzippoでもこれが限界と思っていい。
あまりいじくると、リッドが閉まらなくなったり、カム自体がコの字に掛からなくなってしまう。
最悪の場合、スポット溶接が剥がれてしまうかもしれない。

そこで考えたのが、カムの加工。
そもそもこのピーナツのような形をしたカムの役割とは何か。

①上側はコの字に干渉してリッドをしっかり閉めるための形状。
②下側はリッドが火口にかぶらない程度までに止めるための形状。


…と私は見た。もちろん音などは副産物に過ぎない。
通常使用なら②の必要ない。なぜならそこまでリッドを戻すようにして使う場面などないからだ。
ならば下側を削って軽薄化すればどうなるか…

●板バネによるカムの跳ね上げ初速が上がる。
●薄くなった分、カムのストロークが大きくなる。
●結果、カムがコの字を鋭く叩く。

これはやってみる価値がある!…というわけで、やってみた。

P4112017

左がノーマル、右がグラインダーで削ったもの。
結果、明らかに音質・音量とも好転した!
ニッケルメッキモデルは「キーーーン!」
37レプリカのブラスは「パキン!」
音を期待して買ったのに諦めていたzippoたちが、まるで生まれ変わったかのようだ。
オレってスゴいじゃん!

…て思ってよくよく調べてみたら、すでにやってた人がいたwww

いわゆる「ガイシュツ」だったわけね…(^_^;

P4112018_2

ちなみに矢印のところはコの字と摩擦するので、しっかりとアールをつけておかないと異音がする上にコの字に溝掘っちゃいそうなので注意ッス。

そんなわけで間抜けな私。しかしこの方法は荒療治にしてかなりの効果あり。
もちろん永久保証を受けられなくなるので、やってみようと思う方は、くれぐれも自己責任でお願いします。

|

« タラの芽拾い歩き | トップページ | 軽く林道を流す »

男のアイテムとDIY」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: zippo開閉音の調整:

« タラの芽拾い歩き | トップページ | 軽く林道を流す »