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2013年4月13日 (土)

貧果(´・ω・`)ショボーン → 左うちわ(-。-)y-゜゜゜

毎年のタラの芽ガサの集大成とも言える海抜800mラインへ。

これ以上の標高となると箱根外輪山の尾根道(海抜1000mレベル)に達してしまい、植物相もタラノキと相性の悪いものへと変わってしまいます。
尾根道にもタラノキはいくつかあったという元隊員の証言もありますが、効率を考えると敬遠したほうが無難というわけ。
まぁ最上位にある尾根道は未踏破なので、異世界の見聞という意味でロマンは感じますが、ガサ装備ではなくむしろ登山の装備で計画的に臨む必要が出てきます。
どうせ上がるなら尾根道縦走してみたくなりますからね。帰りは公共交通で戻る覚悟も必要になります。

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海抜800mラインの道は、下に位置する林道よりも眺めの良い場所が多く、さながら天空回廊のようなイメージがあります。
そしてより世俗から隔離された別世界のような気がして妙に心地良いのであります。
旅行は遠ければ遠いほど、人は日常から脱した気分が高まりますよね。要するにその心理です。

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フキノトウがまだコレですし。さすが800mってとこですな。

今回は前日に亀将軍に誘いをかけ、出発は11時でどうかと打診してみると、
「じゃぁ~オレ先に行ってますわ~」
と大変ご不満の様子(笑)
こりゃかなりのやる気満々です。さすがは私の山菜師匠。
本年度のタラの芽ガサも流しにかかろうとする私に比べ、その意欲に温度差があるようです。
実質単独ガサですがよござんしょ。スタイルはお互いに普段通りです。

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モチベーションに温度差がある…というのもご覧の通り(と言ってもわかりづらいかww)の惨状に起因します。
ここは3年前まで「タラの芽サンクチュアリ」と名付けていたほどの好ポイントでしたが、最近ではこの通り遷移が進んで灌木が幅を利かせてます。
そして今年はついにほぼ全滅レベルまで達しておりました。
この終末感を予測していたので、私は今年の800mラインにはさほど期待してなかったんです。

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「旧サンクチュアリ」を諦めて、セロ子でトコトコ進んでいくと亀将軍に遭遇。
この山奥でよく会えたものだと感心しながら収穫を見せてもらうと、すでに十分な量を採取済みでした。
私も「流しにかかる」と言いつつ、こんなのを見せられてはガサ魂がムラムラと沸き上がってまいります(笑)
聞けば8時からガサっており、メインステージは崖上の林縁。
しかし崖上の林縁はイバラ地獄なのであります。

崖上のイバラねぇ…
どうする?
今日は流しに来たんじゃないのか?
いややはり…行くか!


いざ特攻開始であります。

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イバラ地獄へ身を投じてみれば、やはりあるんですな。
さっきまで「あ~~~~~かったるそう~~~~」と嫌悪していた気分は銀河系の彼方へすっ飛んじゃいました。
マクロ視点よりミクロ視点。やっぱりタラの芽探しは楽しい山のゲームだ~~

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イバラの道は男道。男の道はイバラ道。
なんたってこのイバラや蔓草どもが絡むわ絡むわ!
歩けば歩くほど体力が奪われていきます。
せめてもうちょっとコンスタントに採取出来れば文句も言いませんが、へとへとになって再び林道へ降りてきたときの収穫袋の中身は、ざっと家族分程度しかありませんでした。

やっぱり・・・タラの芽探しは・・楽しい山の・・・ゲー・・ぐふっ(吐血)

これではあまりにも効率が悪い・・・
どうせ家族分あれば十分だし~?正直タラの芽も食い飽きたしぃ~?
そう語尾上げ口調で自分に言い聞かせて、不完全燃焼でくすぶるガサ魂を抑制しながら林道を引き返し始めると…

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ありゃ?何だチミは!?
何だチミはってか?そうです私が新しく整備された砂防ダム群です。

見つけちゃいました。
臭い!臭いぞ!これはタラの芽臭プンプンの実に怪しいポイントですよ。

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BINGOOOOOOOOOOOO!!!やっぱりな!!!!

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さすがに若くて勢いのある株ばかり。
新たな造成地、杉林の脇、そして日当たりの良さというタラノキが好む条件が揃ってます。
実はこの砂防ダム群が造成されたのはなんとなく知ってたんですが、まさかここまでのフィールドになっているとは思いませんでした。

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しかもすぐ近くには別の沢筋。こちらは造成が終わったばかりのようで、見るからに前途有望な更地具合です。これは再来年あたりが楽しみですな。
まぁ喜んでばかりはいられません。すでに結構な数の株が採取済みでしたから、ちゃーんとライバルも知っているんです。
それでも見逃したと思われる株や、ライバルが去ったあとに萌芽した株などを脳汁垂れ流しながら集めているうちに袋はパンパン。
これはもうキロ超えしたと判断して下山することにしました。

今日は流すって言ってたのはどの口だ!この口か!

実は水筒の飲料水が輸送中に全部こぼれてしまったもので、現場到着から今まで無給水で頑張ってたんです(^^;)
んなわけでそろそろ活動限界。もうちょっと詳しく調査したかったんですけどね。

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帰路では久々にいいハリギリを見つけました。
のり面の崖上、タラの芽はすべて採取されているのにこれだけは残っているなんて、やはり知られてない山菜なんです。

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み・・・水っ・・・・・・!
途中の林道脇で思いっきり飲みました(笑)


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それにしても今回はなんという起死回生なんざましょ。
計量してみればキッチリ1キロありました。
山に入っていきなりガッカリを食らっても、結果的に手ぶらで帰ることってあまりないんですよね。
やっぱサイコーっしょ山は!!!

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亀将軍はタラの芽確保のあと、山椒の若芽を必死に摘んでいたようです。
佃煮にしたものを試食しましたが、これはなかなかイケます。ご飯が欲しくなりました。

最後にちょっと考察してみたいと思います。

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上の写真は今回歩いた尾根の部分的な植物相で、一部アカマツ混じりですが広葉樹林となって落ち着いた場所です。

この場所に到達するまでスギまたはヒノキ林が続き、若干日当たりが悪いながらもタラノキがポツポツありました。
ところがこの広葉樹相になったとたんに姿を見なくなります。
林床もイバラやウルシなどの灌木ではなく、下草の少ない非常に歩きやすい状態です。
私の経験ではこのような条件下でタラノキを見つけたことがなく、野性的に「ない」と直感して引き返すほどです。
むしろタラノキと相性抜群なのが針葉樹。
以前にも記しましたが、針葉樹の伐採地にはほぼ必ずタラノキが発生します。それも伐採した丸太が放置されているならなお好条件。

我々西湘ガサガサ隊としては、「針葉樹は花粉症も引き起こし、植物相を単純化する百害あって一利なしの樹木。無駄な針葉樹は即刻伐採し、広葉樹を植樹すべきである」というのがこれまでの持論でした。
しかし、伐採地に出現しては遷移によって淘汰され消えゆくことを繰り返すタラノキを考えると、安易に針葉樹を悪者にするのも考えものだと思えるのです。

伐採→タラ出現→植林→針葉樹の成長や下草刈りで消滅→伐採を繰り返すことによって、絶えず新しいフィールドが生まれる、あるいはリニューアルされるサイクルが成立します。
これが広葉樹林だと、樹木が成長してもそのまま放置される可能性が高いので、リセットされることはほとんどないと思います。
もちろん水資源や野生動物にとっては断然後者。
シカ・サル・イノシシ・場合によってはクマなどが人里に降りてきて危害を加えたり、近年ではヤマビルが生息域を広げているのも、すべて広葉樹林の不足による飢餓が原因とされていますから。

そんなわけで、植物も生物も趣味の対象である我々にとってはちょっとしたジレンマではありますが、やはり針葉樹は針葉樹で必要なのではないかと。
タラノキに必要なのは人の手によるリニューアルであり、これが定期的に繰り返されることによってフィールドが維持されるのだと確信しております。
ま、偉そうに語っても所詮はご都合主義なんですけどね(笑)

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