イボセイヨウショウロに関する7つの戒め
前回記事のコメ欄でイボセイヨウショウロ採取の可能性について安易に煽ってしまった感があり、実は反省していますwww
ネット上のイボセイヨウショウロに関する情報では、あたかも容易に採取出来るような記述が多いように思えますが、ここまでの探索を振り返るとそんなに甘いものじゃないというのが個人的な見解ですので、今回はトリュフガサのネガティブ面を主体に綴ってみたいと思います。しかも長々と(笑)
【無限大の可能性】
一般に言われている主な発生条件とは
①撹拌地
②ブナ科の植生
③風通しの良さ
④適度な湿度の林床
⑤イノシシなど野生動物の生息
と言ったところでしょうか。しかしこれらの条件を満たしているポイントを何ヶ所も探索しましたが、当たったのは今のところたった2ヶ所のみ。確率的にかなり低いと言わざるを得ない結果です。またすべての条件を満たしていなくとも、発生する可能性は否めません。要するに植生さえ合えば、あとの条件はどうであれフィールドワークに徹するしかないのです。
【ポイント開拓の難しさ】
何と言ってもこれが最大の難関。普通のキノコなら見回すだけで終わるものを、地面を凝視するのはもちろん、ひたすら堆積した落ち葉をめくっての探索となります。それも広範囲にわたっておこなうわけですから当然時間がかかります。それでもターゲットが出現しなければどんどん気が遠くなりますので、このガサはまさに自分との戦いです。午前中から行動開始して6時間も結果が出ず探索打ち切りなど当たり前の話で、本当にとんでもない時間泥棒です。さらにフィールドが公園ともなれば、熊手片手に落ち葉引っ掻くオッサンは明らかに不審者(笑)。通行人から奇異な目で見られる覚悟とそれに屈しない精神力を要します。ポイント開拓はどこであろうと常にメンタルの強さが要求されます。
土曜日の収穫。新規開拓に失敗し、結局は前回のシロの延長上で採取。つまり何も進歩してない。
【発見頻度と運の要素】
運の要素は大事だと思います。ひょっとしたらフィールド到着後、最初の熊手ひと掻きで発見するかもしれません。まずあり得ませんが、私はいつもこれもしくはこれに準ずる光景を夢見ております(笑)。ひと掻きではなくとも、やがて一つでも見つかればそこは有望なフィールドであり、集中力が持続するからです(これ大事)。しかし見つけたからと言って芋づる式に見つかるものじゃありません。前回記事でのあの結果でも、実はかなり広範囲に落ち葉掻きをしてポツンポツンと採取したものなのです。
【一を聞いて十を知る作戦】
何しろ相手は土に埋まっています。前述した通り、可能性を思えば探索時間は無限に膨れ上がります。そこで時間泥棒対策として、例えばフィールド中のここぞというスポット5m×5m、あるいは10m×10mをサンプル的に探索し、なければやめてしまうのも手です。トリュフに限らず、キノコはさらなる奥に行けば見つかるかもしれないという可能性を常に秘めています。だからこそキノコガサは面白くてロマンがありますが、たとえ執念の果てに見つかったとしても、はたしてそれが労力に見合う結果なのかと自問すれば、よほど奇跡的なレア物でもない限りそうでもない場合が多いはずです。そこで植生や地質、あるいは時期を鑑みて、この先を探索しても可能性が低いと早期に決断し、さっさとそのフィールドを諦めるのが得策であると私は思います。要は深追いすればキリがないということです。
【でも行動しなけりゃ始まらない】
結局これなんですよね(笑)
すべてのガサに通ずる至極当たり前の言葉。時間泥棒だろうが空振りしようが、結局はフィールド調査を繰り返すしかないのです。調査済みのフィールドも後日別のエリアを掘ってみたり…なんてこともします。気配がなく探索開始早々に気が遠くなるのもザラですが、とにかく新たなシロ発見というトロフィーが欲しい。そしていつか必ず見つかるはず。今や私の原動力はロマンだけです。
【特異なキノコゆえの達成感】
味に関しては賛否両論あると思います。私的にまだまだ判断途上のキノコですが、もしこの味が美味い部類であるならば、古来より日本人に愛されてキノコハンドブックにも掲載されて然るべきなのです。つまり日本人には合わないのではないかと。私はまだまだ実績不足ですが、このキノコを探す意義は食味より存在感にあると思います。国産トリュフといネームバリューに加え、手にした時の質感と重量感(そんなに重くはないけど)。一言で言えばカッコイイわけです。これを苦労の末に採取する達成感はオフシーズンの暇つぶしに丁度いいとは思いますが、失敗すれば貴重な休日の浪費となり若干後悔します。
【トリュフという名に屈した擁護】
ネット上では比較的ポジティブな評価が多い気がしますが、どれも手放しで美味いとは言わず、妙に口を濁して遠回しで褒めてる人が多いようです。なんと言っても「国産トリュフ」ですから、なんとか擁護したい気持ちもわかります。私もその一人で、せっかくカッコイイんだから上手く使わなきゃという気持ちが常にあります。ですから情報を鵜呑みにして味まで期待してはいけません。実際のところキノコ単体での味は微妙です。人を選ぶが料理次第で使える…というのが皆さんの本音じゃないでしょうか。
パスタにトッピングするものの、最高の相性とは言えない。無いよりあったほうがいいかな?というレベル。
どうでしょうか。イボセイヨウショウロの情報が比較的多いとされている神奈川県に住む私の感想です。「ほな採んなやwww」という声も聞こえてきそうですが、私この手の分布調査が大好きな性分でして、地元のミヤマクワガタなんか一度見つけたらとことん調査したくなってバイクの免許取っちゃったくらいですしww
とりあえず本気でトリュフ探すなら相当な根気と覚悟が必要で、なおかつ味は期待しちゃいけないということを訴えたかったのです。実際のところ前回記事から3回、場所にして5ヶ所ほど連敗しています。それらにしても調査不足かもしれない。しつこく探せば見つけたかもしれない…などなど、可能性を考えたらキリがないのです。一発で見つけてしまう幸運な人もいるかもしれませんけどね。まぁ一つ言えることは、金儲けするわけじゃなし、実際はシロを1ヶ所知っていれば十分ってことでしょうかね。
生米で保管したら、初めて「いい匂い!」と思える芳香でびっくり。米が溶剤臭を吸着した?
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コメント
素晴らしい考察ありがとうございました。
とても参考になりました。
自分は一度食べてみて、採るに足らぬキノコ分類入りしてます。
初めて採った時はちょーワクワクしたんですが・・・。
投稿: はかせ | 2021年12月 1日 (水) 14時03分
素晴らしい考察ありがとうございました。
とても参考になりました。
自分は一度食べてみて、採るに足らぬキノコ分類入りしてます。
初めて採った時はちょーワクワクしたんですが・・・。
投稿: はかせ | 2021年12月 1日 (水) 14時03分
そんな…(//∀//)二度も言われると照れるじゃないですかww
採るに足らぬキノコということはシロ放棄したんですね。調査するので今度教えろください。今回はあまりに連敗するので思いのたけをぶつけてみました(笑)
このキノコ、最近ではメディア露出もチラホラ。そんなにイージーで美味いもんでもないぞと主張したかったんです。変なブームになったら困りますので(笑)
投稿: いちろーた | 2021年12月 1日 (水) 15時11分
多彩で詳細な情報ありがとうございます。色々な視点からトリュフというキノコを採ることについて考察されていますね。めちゃくちゃ参考になるとともに、すごくハードルがあがりました。
しかし、明日、初のトリュフ探しに行ってきます。選んだ場所は良くないように思いますが、初の試みなんで、レジャー感覚で行ってきます。ヒラタケやエノキダケがあればいいな~なんて思っていますが、とりあえず目線は地面で、腰を傷めないように頑張ってきます。
投稿: nao | 2021年12月 1日 (水) 21時00分
naoさん、健闘を祈ります。出来れば一発で見つかりますように…
まず苔のある場所に顔を出していないか探して、なければ落ち葉掻きの手順がよろしいかと。トリュフの残骸でも出れば有望なポイントであるはずです。もっとも初見でそこまでのノウハウを要求するのもアレですが、naoさんならきっと大丈夫だと思います。
こいつは一般的なキノコと違って溶けにくい性質です。さすがに食べ頃は逃しますが、春先でも乾燥した外郭や腐りかけの老菌を確認することが出来るので、そういった意味で発見のチャンスは長期間に及びます。
おっしゃるとおりヒラタケやエノキタケも公園キノコと言えますね。こちらは人が入りづらいような鬱蒼とした場所がいいかな?どちらも我が地元ではレア物なので採れたら羨ましいです。
投稿: いちろーた | 2021年12月 2日 (木) 01時13分
折角のアドバイスを頂きながら、見事に撃沈しました。いちろーたさんも行かれたことがあったような気がするブナの原生林を友人と探しましたが、それらしい場所が少なく、良さそうな場所も熊手や棒で探しましたが、かけらすらなかったです。
まあ、久しぶりの山歩きでカエデ類の紅葉もまだ残っていて、自然は堪能しました。キノコはサルノコシカケ系を2つ見ただけでした。
その後、地元近くのクヌギがある公園に行きました。こちらの方があるんじゃないか?って雰囲気でしたが、ダメでしたね。場所の選択が重要で難しいですね。
投稿: nao | 2021年12月 2日 (木) 17時57分
う~ん残念ですね…今回はやや扇動してしまった感があり申し訳ないです(-_-)
ブナ原生林はちと山奥すぎる感ありでしょうか。山中のミズナラで採取している人もいるようですが、やはり本命は里山か公園でしょうね。
他に食えるキノコが出ていれば慰めになるんですが、あっても季節柄ヒラタケぐらいでしょうし、今後何かのついでに探す気でいても結局それなりに本腰入れないと結論の出ない辛いガサだと思います。故に私も「頑張れ」とも「やめとけ」とも何とも言いようがないのが辛いところ。かなりマニア向けかもしれないです(^^;)なんかMより難しいんじゃないかって気がしてきました。
あとは自分のロマン探究心と相談ってとこですね…
投稿: いちろーた | 2021年12月 2日 (木) 23時24分
ありがとうございます。
今後は良さそうな場所の選定をしていこうかと思います。山の奥はとりあえずやめておきます(笑)
樹木の勉強も必要になりそうなので、楽しみながら気長に初ゲットねらいますね!
投稿: nao | 2021年12月 4日 (土) 10時51分
山奥と言っても標高次第かと思います。さすがに1000mとか聞きませんので…
ブログ記事にはしませんが、こちら週末少量ですが一応採れました。しかし新規開拓にはきっちり失敗してます(泣)
投稿: いちろーた | 2021年12月 5日 (日) 23時52分
背景変わって草(茸)
投稿: rennzann77 | 2021年12月11日 (土) 17時57分
画像サイズがイマイチ。おそらく16:9のPC環境だと左寄せで見苦しいですが、マンドクセーのでしばらく放置します(笑)
投稿: いちろーた | 2021年12月11日 (土) 18時35分
良く見ないでベニテンが2つ出てるのかと思ったけど良く見たらベニテン1つも出てなかったww
投稿: あんず坊 | 2021年12月11日 (土) 23時13分
なるほど左のは富士山のベニテンですなwww
これがキノコ目って奴か!
投稿: いちろーた | 2021年12月11日 (土) 23時50分
まさにその通りだと思います。
埼玉で20年近く探していますが、未だに発見できませんから(泣)
投稿: | 2022年2月14日 (月) 14時15分
名無し様(笑)コメントありがとうございます。共感していただき嬉しく思います。
埼玉でもキノコ仲間から採取の報告ありますが、型がイマイチのようです。まぁ型は作柄のタイミングもありますので断言はできませんが…
ネットの情報もかなり少ないようですが、もっともそれ自体氷山の一角という可能性もあるわけで、これも未知数でほんと困りますね。
的の絞りにくさは超一級品。本気で向き合うには定年迎えないと無理じゃね?ってほど気が遠くなりますが、いつしか初物を手にすることをお祈り申し上げます(-人-)
投稿: いちろーた | 2022年2月14日 (月) 17時43分
初めまして、2年ぶりにトリュフ探しのロマンを思い出し、最近決行中〜、youtube動画にあるような環境を探ってますが、中々どうして〜トリュフってやつは手強いやつですねぇ〜
一個でも見つかれば自信になるんでしょうね?
今までトリュフを目にしたことないし、匂いを嗅いだことない、勘を働かせる要素が全くない(笑)最初は皆んなそうでしょうけど。
まだ今季2回目の探索を終えたばかりで早いんですが、発生場所で土壌とか関係ありますか?
自分は西日本の広島住みなんですが、花崗岩地域は土壌的にどうでしょうか?
もしも石灰岩地帯とか古生層地域とか花崗岩地域ではない場所に多いなら、全く見当違いな場所を探してることになります。
公園にも発生するという話ですが、人目があるので長時間怪しげな行動は確かに精神的にツラいですね。
出来れば人目がない場所ということで里山の山道沿いを探してます。youtube動画にあるような環境を参考にしながら。
雪が降る前に見つけ出したいですね。
石灰岩地帯のコナラ林を探ってみようかなと。石灰岩地帯は風通しが良いし、歩いても雰囲気は断然良いのでね。
投稿: ネルグイ | 2024年12月19日 (木) 05時36分
ネルグイさんはじめまして。コメントありがとうございます。
YouTube見るといとも簡単に採取してますが、私には再生数目的の煽り動画にしか見えないんですよね(笑)
西日本は地質が古いので花崗岩質の土壌が多いですよね。こちらはほとんど安山岩や火山灰の土壌で比較対象がないため、申し訳ないですが私にもまったくわからんのです。私の中では花崗岩中の石英と長石は硬度が高くて土になりにくく砂のイメージですがどうなんでしょうね。マツタケには向いているようですが…
山は枝や落ち葉が分解されて堆積したものが表土となっている場合が多いので、私見ですが地質がむき出しになっていなければあまり深く考えなくてもよいのではと思います。ブナ科の植生で、普通に黒土(砂粒ではない)で、適度な水はけとそこそこの保湿力があって、落ち葉に深く埋もれるほどでもない露出具合であれば、私ならそそられます。さらに人手が加わった撹拌地であればなお良しってことで、そういう好条件がまさに公園だったりするんですけどね(笑)
ちょっと調べてみたんですが、欧州のトリュフは高pHのアルカリ土壌を好むようで、これはひょっとすると石灰岩質の土壌は期待が持てるかもしれませんね!ロマンが成就された際には是非ともお聞かせください。ご健闘を祈ります!
投稿: いちろーた | 2024年12月19日 (木) 23時45分
早速の丁寧で分かりやすい回答ありがとうございます。
なるほど、あまり土壌とか、深く考えない方が良いんですね。西日本の土壌は花崗岩が風化した真砂土もありますが、動画にあるような環境も普通にあって、恐らく僕にセンスがなくて探し出せない、だけなんでしょうね(笑)
実は昨日、石灰岩地帯へ出向きコナラなどのドングリ系樹種がまばらに広がる広大な林床を探索しました。
そこは風通しが良く明るく、スッキリした歩きやすい林床で如何にも欧州のトリュフ自生地!っぽくて見た目の印象は最高だったんですが、結果1時間探しても見つけられず…かなり凹みました。色々な認識を変える出来事でしたね。因みに土壌は黒土でした。
あるあるですが、どんぐりの殻斗にはかなり悩まされました。2cmくらいの表面がイボイボタイプには特にね。何の樹種かは分かりませんが半分埋まった殻斗はいちいち確認しながらの作業で随分精神を削られました(笑)
今回学んだことで一番重要なのは場所が正しいかどうかの見極めですかね〜国産トリュフの自生環境の見極めですね。
あと探しながら考えたんですが、成果が労力に見合うかどうかも大事?
わざわざ自宅から80キロ以上も離れた石灰岩地帯へ出かけて結果ボーズでしたが、仮にトリュフがあったとしても投じた時間と労力に見合わないな〜って。究極的には身近な場所で見つけることが大事かな〜って。
そこで結論、初心者は公園ですよ。公園一択しかない!探索3日目で悟りました。
初心者は先ずは公園ですね。人目を気にせず、淡々とね、ドングリでも拾うようなフリしてね。公園なら人為的撹乱もあるし?
この人為的撹乱と言う視点が面白いね。中々気付けない視点です。
その視点で言えば、自生地の環境はスッキリした風通しの良い場所が良いんでしょうかね?
山とかなら山道のへりだったり?草刈りが入るような。
まあ、もうごちゃごちゃ考えないで、公園で経験積んでからですね〜
もうあちこちせずに(笑)
言葉の使い方が正しいか分かりませんが、灯台下暗しと言うことわざもあるし。
投稿: ネルグイ | 2024年12月20日 (金) 06時52分
おそらくご謙遜でしょうけど、センスがないなんてとんでもない。運と場数の要素しかないと思いますけどね(笑)
YouTubeでは地表に顔を出しているものを採取している様子が見受けられますが、5~10cmほど掘ってみるのも手です。これやるとまさに時間泥棒なんですが、中~小型のものが出てきたりします。おそらく成熟したものが地表に顔を出すのでしょうが、撹拌の良し悪しは別としてとりあえず存在の確認だけは出来ますからね。逆に地表に出ているものが一切見つからないということは、そこには発生しないとも言えますので、手順が逆かもしれませんけどね。
労力に見合わないというのはまさにその通りで、さらに本文中にも記してますが人を選ぶ味なので、おそらく試食するとその思いはさらに増幅すると思います。本気ではなく暇つぶし感覚でやらないと精神的にキツイですね(笑)いずれにせよ私は山深い林床や林道の脇などでは見つけたことがないので、おっしゃる通り何らかの人為的な造成地を狙うのが近道だと思います。まぁ最低でも落ち葉はどかしまくる必要があるので、公園では特異な目で見られちゃいますが、その程度なら破壊行為じゃないので堂々と続ければいいと思います(笑)
投稿: いちろーた | 2024年12月21日 (土) 21時21分
色々詳しく説明いただき感謝致します。
実は地元の比較的大きい公園を探し上げたんですが、見つかりませんでした。地中5〜10cmまで掘ることはしなかったんですが。
この公園はクヌギとかコナラなどのドングリ系の樹種が多く植えられた公園で、苔もモフモフ状態だったので、環境的に期待したんですがダメでした。やはり環境が異なるのかな〜と。場所によっては苔がモフモフなので空中湿度は問題ないと思うんですが、地質とか土壌に問題があるなら厳しいのかなと。
色々とネットで調べたら、中国地方で見つかった場所は日本最大のカルスト台地の山口県は秋吉台のナラガシワ林床で、地元広島県では県北東部のナラガシワ林床でした。広島県北東部は石灰岩台地があって岡山県にかけて広範囲に広がってて、岡山県でも石灰岩地帯で見つかったそうです。
そう考えると、中国地方は石灰岩地帯で発見の報告があって、それ以外は調べても出て来ないので、やはり地質が重要なのかなと。
関東のある方の話ではトリュが見つかる場所は黒ボク土と言ってました。
静岡のある方の話でも土が黒かったと。富士山の火山灰の影響で黒いのかな〜と。
ただ、中国地方の石灰岩地帯のトリュフはヨーロッパのトリュフに近縁の種類ということらしい。
イボセイヨウショウロではなくて。
イボセイヨウショウロが好む土壌がどうなのか分かりませんが、元々そこに自生するなら、その地域にある公園にも土壌がどうであれ胞子が飛んで来て定着する可能性があるのかも?
中国地方にそもそもイボセイヨウショウロが自生しないなら公園を探そうと山を探ろうとも定着する可能性は限りなく厳しいのかな〜と。あくまでも僕の勝手な推測ですね。
広島県のキノコ同好会の過去記事にもイボセイヨウショウロの情報がない。あるのはヨーロッパ系トリュフに近縁のタイプですね。
これはイノシシが掘った穴の近くで見つかったそうなので、地中深くにあるトリュフかも知れません。
投稿: ネルグイ | 2024年12月21日 (土) 22時33分
袋小路に入りました。
住む地域によっては簡単に、その辺で、公園にも、ってフレーズがブログや動画に上がったりして、それならとかなりテンション高めで探して見るんですが中々厳しい感じです。
唯一可能性を感じたのが石灰岩地帯の林床でした。林床はどういうわけかコナラやクヌギ、カシなどのドングリ系落葉樹が多くて、
期待感が高まりました。土も真っ黒だし。確かにトリュフの仲間は自生するかも知れませんが、イボセイヨウショウロのように地域によっては比較的容易に、土を掘らないでも?見つかることを期待して探してるので、そもそもイボセイヨウショウロが中国地方に自生するのか?と言うそもそも論になってしまい、複雑な心境ですね。
もっと簡単に見つかることを期待してたので悩ましいですね。
投稿: ネルグイ | 2024年12月21日 (土) 22時52分
ネットを見ても何故か関西のキノコ情報は少ない…と、こちらのキノコ仲間がよく言ってます。標高の高い山がないとか、地質が違うとか、温暖であるとか、あるいはキノコ狩りが文化的マイノリティなのか、理由はよくわかりませんが、キノコに関しては東高西低なのかもしれません。なのでイボセイヨウショウロとなれば尚更ハードルが上がりそうですね。ずいぶん前ですがこちらのトリュフ名人が四国へ行き、苦労の末にやっとこさ3~4個見つけた動画を見たことがあります。一応あるにはあるようですが少ないですね。そちらの捜索環境はまさに最適の場所だと思いますが、こちらでもそのような環境はいくらでもありながらヒットするのは稀という実情です。う~ん…かける言葉が見つかりませんね。頑張れと言うにはあまりに無責任ですし難しいです(苦笑)
投稿: いちろーた | 2024年12月23日 (月) 01時02分
なるほど、そうですか。
関西以西は地質とか気候、湿度の程度とかでキノコの種類が元々少ないのかな。当然食べられるキノコも相対的に少なくなるし、キノコ文化が発達しない?確かに関西以東と言うか東日本はキノコ狩り、キノコ文化が発達してる感じがします。
ブログやTwitter、Facebookに上がる投稿数を比較した訳ではないけど西日本より東日本の方がキノコに関心があってキノコ狩りを活発にやってますね。
東日本のキノコの物量は西日本のそれを圧倒しますね。地元で雰囲気の良い山を歩いてもキノコにあまり出会わない。そもそも東日本と西日本の山、森、林の質と言うかタイプが異なるのかな。僕は中国地方からもっと言えば広島県から滅多に出ないし。東日本の山や森を知らない。感覚的な違いも分からないので何とも言えないんですが。
西日本でも中国地方は地質的に痩せた土壌が瀬戸内地方に広がり降水量も少な目。乾燥から山火事が起きたりすることから山はリセットされることも?積雪も東日本より少ないからキノコの種類にはよるけど環境的には合わなそうですね。
まあ、結果トリュフも多くのキノコ同様、西日本には環境的に合わなくて物量が少ないと推測しますね。
ただ、広島県北東部の石灰岩地帯は唯一期待しちゃいます。冬の積雪量も多いし、東北地方で見られるような野草も多いので。
石灰岩は周りの気温を下げる効果があるそうで、確かに真夏でも石灰岩地帯は涼しいです。石灰岩地帯は縄文遺跡が多くて、彼らは狩猟採集文化の主役だからキノコも食していたでしょうし、生活する上で環境的に合っていたと思います。
面白いのが、石灰岩地帯の南部の丘陵地帯は逆に弥生人の遺跡が多く、前回のトリュフ探索では弥生時代の古墳公園を探索したんですが、整備された公園で雰囲気も良かったけどキノコ自体少なくて見事にハズレでした。人為的撹乱がある公園と言うことで期待もしたんですがね。あと四国は雨は多いけど、中国地方同様、冬に雪があまり降らないので冬季乾燥がキノコの発生自体を抑制するのかな〜と。
話は変わるけど、カモシカ、ニホンリスも中国、九州地方にはいないと言われていて、四国にはカモシカが僅かに生息します。
四国の高山には中部以東の高山植物が隔離分布するので、四国の高山帯は東日本の環境に近いからキノコの種類はそれなりに期待出来そう。
投稿: ネルグイ | 2024年12月23日 (月) 06時23分
前のコメントで、中国地方にはカモシカ、日本リスが生息しないと言いましたが、日本リスは一般的に生息しないに訂正しますね。日本リスは広島県でも昨今生息する痕跡が見つかってますが、恐らく一生に一度も見かけないレベルだと思います。広島県東部では自動撮影カメラで日本リスが写ってました。されも最近のこと。研究者の話では自然環境が改善、回復されたことで東部方面から日本リスが移動して来たとも。カモシカに至っては確実に生息しないと言われてます。ただ四国の高山帯には僅かに生息するようです。兵庫県は中国地方から除外します。兵庫県は恐らく日本リスは普通に生息してて、カモシカも生息すると思います。
森の豊かさの指標を勝手に代表させてもらうと、日本リス、カモシカかな〜と。
この2種がいない森は…先ずキノコが少ないと思います。日本リスやカモシカがキノコ結構食べると想像して😆
投稿: ネルグイ | 2024年12月23日 (月) 07時06分
トリュフを見つけました。合計4個。
5回目の遠征で。場所は自宅から80km、石灰岩地帯のクヌギかクリ林です。
イノシシが掘った穴の中で2個、少し離れた落ち葉の間にビッグサイズ2個が目に入って。1個は半分欠けてたので戻しました。
欠けた断面は正にマーブル模様でした。
これで2年越しの夢が叶いました。
トリュフ発見はドラマチックでした。
諦めて帰る道中、少し暗いが若いクヌギ林の側を通って、ここを最後にしようと決めて、でも丹念に落ち葉をひっくり返すのは時間的に無理なので、イノシシが掘った穴の中と掘り返し土を見て回りました。そしたら1ヶ所に2個、その後20分辺りを探しても見つからないので、車に戻ろうとしたら、落ち葉と落ち葉の隙間からビッグサイズが2個目に入りました。2個の距離は20cmくらいでした。サイズは48mmでした。ほぼ同じサイズ。小さい2個は25mmと35mm。
もうこれで、しばらくはゆっくり出来そうです。
投稿: ネルグイ | 2024年12月24日 (火) 18時54分
ついにやりましたね!おめでとうございます!
私の実績も比較的若いクヌギやシラカシなので、やはり一定の法則があるかもしれませんね。あとは食べてみてどう感じるかです(笑)
投稿: いちろーた | 2024年12月27日 (金) 17時55分
ありがとうございました。
ガラス瓶にお米と一緒に入れて冷蔵庫で保存中ですが、かなり匂いますね^ ^;
冷蔵庫を開けなくても辺りに匂いが。。
元々食べたい欲求よりもあのトリュフを見つけたいと言う欲求の方が強かったので、入手してから戸惑ってます(笑)
物珍しさで、しばらくは手に取って見たり、宝物のようにガラス瓶の中に入れて眺めたりしました。
今のところ地元では見つかってません。同じ県内でも自宅から遠く離れた石灰岩地帯の1ヶ所のみです。そこへはあれから行ってません。まあつい先日の出来事なのでまだ日が浅いので行くほどでもないんですが。
人間って欲張りですね。youtube 動画を見ると、その辺に有りそうな気がして地元でも期待して探すんですが、サッパリですね〜
動画にあるような雑木林は地元ではありふれた景観なんですが。土壌PHが異なるとか言う説も説得力があるようなないような?
地元で探索してて、おや?って思うのはコナラ系の樹種の根元近くにネズミ?の穴が多いこと。
モフモフの苔の裏とかにも穴が。これってトリュフがネズミとかの齧歯類の餌になってたりするのかな。
そもそも地元の森や林でキノコをあまり見かけないので、トリュフ自体が自生しないのか、それか秋、冬の貴重な餌としてネズミに食べられるのか?地元で全く見つからないと色々考えますね。もしネズミが原因なら10月くらいから探索した方が良さそう?
今回は12月中旬以降から探索開始したので遅かったかな〜
因みに石灰岩地帯は冬に積雪が多いところなので、ネズミなどの齧歯類が元々少ないかも知れないね。
イノシシの掘り跡は見かけるけど。
投稿: | 2024年12月29日 (日) 16時02分
年内に4個発見したことで心理的にはゆとりが出ました。
反省点としては、トリュフ探索で、木の棒、100均の杖しか使わなかったこと。これはクマやイノシシと遭遇したら追い払ったり、
落ち葉をめくる用のためでしたが、効率的にイマイチでしたね。
次回から熊手を使おう。もっと大胆に探さないとね。自生ヶ所が1つ見つかったからには付近の環境は合ってるはずなので。
石灰岩地帯にトリュフがあると言うのは中国地方では間違いないですね。
過去のデータから言ってもね。日本最大のカルスト台地、山口県の秋吉台、広島県北東部から岡山県の北西部にかけて広がる石灰岩台地。偶然見つかったケースが多い。例えば岡山県では幼稚園教論が園児たちとドングリ探しで散歩中にトリュフを発見したり。
また来年から探索したいかな。2月くらいまでは可能かな?笑
その前にトリュフの味に幻滅を覚えないことを願いたいね(笑)
投稿: ネルグイ | 2024年12月29日 (日) 16時32分
新年おめでとうございます。
昨日、いちろーたさんが言ってた意味をようやく理解しました!
実は昨日、熟成させたトリュフを満を持して食しました。いや〜微妙でしたね。匂いはありますが、それが料理の味に特に影響を与えているとも言えないし、食感も別に普通だし。
結論から言えば、他に美味しいものは幾らでもある(笑)
強いて言えば食感からスイーツとかに利用出来るのかどうか。あまりに残念すぎて返って西洋のトリュフを試したくなった、と言うのが今の正直な心境ですね。
投稿: ネルグイ | 2025年1月 5日 (日) 09時57分
情けない話ですが、もうトリュフ”探し”に対する情熱が一旦は冷めました。
ただ、植物栽培と言う視点から申せば、トリュフの造形は美しい?ので栽培してみると面白そうですね。
鉢植えでシラカシとトリュフを同居させて眺めるのも乙かな〜と。
トリュフ単体はずっと眺めていられるくらい別の意味で美しいからね。隕石とか得体の知れない物の美しさみたいなね。
個人的には食べると残念だけど眺めるのは有りだと気付きました。
投稿: ネルグイ | 2025年1月 5日 (日) 10時12分
ネルグイさん、食べてその感想はまさにその通りです(笑)
そしておっしゃる通り魅力はカッコイイの一言に尽きます。特にトリュフ以外の何者でもないあの断面ですよね。私的にはすでに「シーズンの記念品」程度の認識で、結局今シーズンも未だ探してない状況ですが、東京の高級レストランか何か知りませんが、都会では結構な高値で買い取ってくれるようです。まぁ「国産トリュフ」というネームバリューだけは間違いなくありますし、店の名物メニューとして活用し、それに飛びつくアホな都会人の皆様を釣るにはうってつけの食材なのでしょう。
私としては一度本物のトリュフをしっかりと味わってみて、どう違うのかを検証するまで結論は出せない状況です。しかし記事本文中にもあるように、本当に美味または珍味であるならば古来よりキノコのハンドブックの類に掲載されていて然るべきなんですよね。とりあえずお疲れ様でした。これでだいぶスッキリされたと思います。
投稿: いちろーた | 2025年1月 6日 (月) 19時13分
トリュフに対する僕個人の今の思いは、自然の中でそっとして置いてあげたい、と言う気持ちですね。
ヨーロッパでも歴史上トリュフが料理に利用されたのはそう古くはないはず。日本ではどうでしょうか?恐らく料理に利用されたと言う記録がないはず。文献上?
そして国産トリュフの存在が国内で知られたのが近年のこと?なので殆どの方は国産トリュフの存在自体知らない。
自分はたまたま国産トリュフの存在を知ったから言えることですが、恐らく古代人はトリュフの存在を知ってたはず。何故なら割りかし見つかりやすいし、常に飢餓と隣り合わせの古代人にしてみれば身近で食べられる物、そうでない物は完全に認識してたでしょうね。
ただ、文明社会になってからトリュフが料理に利用されるかどうかは好みの問題とかあったり?日本では微妙な素材だったかも。
キノコではありませんが、地衣類のイワタケも味は微妙でした。イワタケは日本昔ばなしに出てくるぐらいだから、トリュフより利用価値があったと言うことでしょうね。イワタケは日本昔ばなしの「吉作落とし」と言う恐ろしい話に出てくる印象深い食材なので大人になってから探しましたが、そこまで危険な場所でなくても採取可能でしたね。
トリュフに話を戻すとあの形と表面のひだはたまりませんね〜、ずっと眺めていられますが、今では眺めたらそっと元に戻したくなる愛おしい存在になりました。金になるからって乱獲はけしからんですね。
投稿: ネルグイ | 2025年1月 7日 (火) 00時07分
そもそもが、あの高級トリュフが日本にも⁉️と言うフレーズが頭の中で渦巻いて居ても立っても居られなくなり外に飛び出し、
トリュフ探しに躍起になりました。そしてようやく見つかってからは少し冷静になり、期待値を極限まで高めて食べて見たら、ん?みたいになって…一気に熱量が下がるのが分かりました。熱量のアップダウンは箱根駅伝の峠越え?並でした。知らんけど。
まあ、僕に取ってはジェットコースターでしたね。見つかった時は意外と冷静でした。もう諦めかけたほど疲れ切ってたタイミングだったので。あぁこれでゆっくり出来る、トリュフ探しから解放されると言うかね(笑)
一時を楽しませていただきましたね〜♪♪
でも、今後もトリュフを探したい、ただ会うために。あの形が何故か懐かしい。人工的な造形物に溢れる文明社会にあって、あの形はその真逆ですからね。何故か懐かしさを感じる美しさなんです。癒されるために会いたいと思わせる何かがある。
トリュフは現代人にとって癒しのパワーがあるかもね。猫カフェならぬ、トリュフカフェがあっても良さそう。ただ眺めるだけの😆
投稿: ネルグイ | 2025年1月 7日 (火) 07時52分
昨年の暮れに採取したトリュフですが、食べてみてそれほど感動もなく、残ったトリュフをどうするか考えた時、適当に捨てるのはバチ当たりだと思い、元の採取地へ返すことに決めました。そう石灰岩地帯のクヌギ林です。仲間たちとまた再会出来るでしょう。
個人的にトリュフは食べる対象から手に取って眺める対象になりそう。その魅力的な形はずっと眺めていられるほど不思議で畏敬の念を抱かせるが、眺めたらそっと返したくもなる対象ですね。こんな感情は他にはなかった!石なら手元に置いておきたい気もするが、生き物なので育った場所にあるのが一番でしょうね。
今はトリュフと素直に冷静に向き合うことが出来ます。
今日のミッションはトリュフを元の場所に返すことです。出会に感謝🙏
投稿: ネルグイ | 2025年1月29日 (水) 00時45分